Sonas blog

東大発無線通信ベンチャー・ソナスのブログです。会社紹介や創業者・社員インタビューなどを通してソナスがどんな会社かをお伝えします。

【創業者インタビュー】UNISONetを「一研究プロジェクトで終わらせず、世界に広めないといけない」という使命感に駆られた

こんにちは。広報担当武田です。

創業者インタビュ―シリーズ最終回となる今回は、神野の登場です。ソナスの主力製品である無線計測システム「sonas xシリーズ」を扱う無線計測事業の責任者として、顧客への提案や製品サポートから、開発方針の策定まで幅広く担当している神野。学生時代から自分でビジネスをすることに興味があった彼が共同創業者として起業するまでと起業してからのストーリーを聞きました。

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ソナス共同創業者 神野響一:東京大学工学部卒業後、同大学先端科学技術研究センター技術補佐員を経てソナス株式会社共同創業。大学では無線センサネットワークの研究に従事。2016年度IPA未踏スーパークリエータ

大学時代からいつか起業したいと思っていた

―共同創業者の大原・鈴木と出会った森川研究室に入るまでは何をされていたんですか。

大学には文科二類(経済学部への進学が多い)に入学し、1、2年生の頃はビジネスコンテストの主催だったり、TEDの大学版であるTED×UTokyoというイベントの運営に携わる活動をしたりしていました。この頃から、漠然とですがいつかは起業したいということを考えるようになりました。僕の周りを見渡すと、自分で事業を行いたいと学生時代に考える人は結構多かったんじゃないかと思います。

ーそのようなビジネスに近い活動をしていたのに3年生になるときに理系に転向したのはなぜだったんですか。

経済学に全然興味が持てないしよく理解できないということに気づいたからです(笑)。あとは昔からコンピュータが好きでいろいろなソフトを使ってみたり、ホームページを触ったりしていて漠然とした興味があったこと、大学の制度的に理転できるチャンスがあったこともあり決断しました。 でも、理転後はすごく大変でしたね。文系だと受験で数学ⅡBまでしかやりませんが、理系はⅢCまでやっていますし、理系の人たちが1、2年生で既に勉強していることを0の状態からキャッチアップしないといけませんから。真面目に勉強せざるを得ませんでした。初めて量子力学の授業を受けたときには、大袈裟でなく板書を一文字も理解できないくらいでした(笑)

UNISONetを触るのが初めてでもスムーズに動く様子に、すごい技術だと思った

―研究室で研究テーマとして、当時chocoと呼ばれていたUNISONetを選んだのはどうしてだったんですか?

3年生の頃に森川先生の授業を取っていて話が面白かったこと、幅広いテーマを扱っているのが面白そうだと思ったことから森川研究室を選んだのですが、当時助教だった(現ソナスCTO)鈴木さんが取り組んでいたchoco(以下、UNISONet)のチームに入ったのは、単純ですが研究室内で一番盛り上がっていそうなテーマだと直感的に思ったからです。

UNISONetを初めて触ったときのことはよく覚えています。初めての操作でもスムーズにネットワークが構築できたんですよ。その後、競合技術を動かしてみたときにすごくやりにくかったので、比較して初めて「この技術はすごいな」と思いました。4年生の1年間研究チームに所属しただけでも「一研究プロジェクトで終わらせずに世界に広めないといけない」という使命感に駆られました。当時もいずれは起業という思いを抱いていたので、卒業後に学術支援専門職員として研究室に残り、鈴木さんとの関わりが深まるにつれ、UNISONetで起業しようという話をするようになりましたね。

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2017年、東大のアントレプレナー教育の研修で訪れたシリコンバレーにてCTO鈴木(左)と。

―その後、CEO大原さんとCTO鈴木さんが再会し、3人で実際に事業をスタートさせてからはどうでしたか。

最初はなかなか開発が追い付かなかったので大変でしたね。僕は今よりもエンジニア寄りの仕事をしていて、毎日何かしらプログラムを書いていました。毎日深夜まで仕事で大変でしたけど、自分たちで会社を起こして回しているという実感があって楽しかったです。もう一度同じことをしたいとは思わないですけど(笑)、今となればいい思い出です。また、当時も今も自分が一緒に仕事をしたい人と働けているので、その点で起業してよかったと思っています。”何をするかが重要なタイプ”か”誰とするかが重要なタイプ”かに分けると僕は完全に後者ですから。

ー先ほど、「一研究プロジェクトで終わらせず世界に広めないといけない」と使命感に駆られたと仰いましたが、神野さんが考えるこれからのUNISONetの展開やミッションを聞かせてください。

UNISONetは性能とユーザビリティを両立させる破壊的な技術です。今後、海外展開も予定していますが、世界に広めるにあたって重要なことは2つあると思っています。

一つ目は、同時送信技術の研究開発を進めること。同時送信の理論的な解釈を深めて世に説明し続けることが、様々な人・企業がUNISONetを活用することにつながると考えています。

二つ目は、IoT全般に言えることですが、PoCで終わらせないための事業開発をしっかり行うことです。UNISONetはそれだけでは単なるデータ収集の手段でしかなく、取得したデータを活かす解析技術の確立や、ビジネスとして運用する枠組みの整備があって初めて価値が生まれるものだと考えています。 「省電力な無線でもモノ同士を自由に繋ぐことができる」という新しい感覚を世に広めることで、今まで実装が難しいとされていたシステムを実現させ、社会を支える一端を担えればいいと思います。

若い人にも来てもらって彼/彼女らならではの知識や技術を吸収したい

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―創業以来、社員が増えてもずっと社内最年少という立場ですが、その点について思うところはありますか?

皆さん優しいので不満に思ったことはないし、気を使って大変ということもないです。皆さんからはもっと気を使えよと思われてるかもしれないですけど(笑)。でも20代の若い人もいたらいいなとは思いますね。今の若い人、特にエンジニアは優秀ですし、そういう人たちの方が知っていることや僕らが吸収すべきことも沢山あるはずです。

―ご自身を”誰とするかが重要なタイプ”と仰いましたが、どんな人と働きたいですか?また、どんな会社にしていきたいですか?

前向きな人です。既存の事業ではなく新しいことをやる会社なので、中の人に前向きさがなくなったらやっていけないと思います。あとは、僕自身があまり気分の上下がなく、パフォーマンスにも影響しないタイプなので、同じようなタイプの人が働きやすいかなと思います。 会社としては、最近の技術系スタートアップによくある「エンジニアに憧れられる会社」になるだけではなく、ビジネスサイドの人にも人材と事業内容両方の面で「この会社のビジネスは面白そう」とか「魅力的」と思われる会社になっていきたいですね。

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ソナスには、スタートアップらしく若くても大きな裁量を持って働ける環境があります。経験を積んだ方だけでなく、若い方のご応募もお待ちしています!